2018年7月7日土曜日

「THIS YEAR’S GIRL 彼女に夢中!!」



お知らせです。

京阪神エルマガジン社「SAVVY」8月号より(6/23/2018発売)カルチャページの映画コーナーの「THIS YEAR’S GIRL 彼女に夢中!!」のイラストカットを 担当させていただくことになりました。とても嬉しいです。 新作映画の女優さんにスポットライトを当てた内容となります。

第一回は「バトルオブザセクシーズ」主演のエマ・ストーンです。
ノーメイクなのかしら?その上に肉体改造も行い、前作のララランドからは別人のような彼女。けれども彼女の持つ今日性のオーラは隠しきれませんね。今作では実在の女子プロテニスプレイヤーのビリー・ジーン・キングを演じます。
そんな彼女が戦いを挑むのが、元全米ジャンピオンのボビー。こちらはスティーブ・カレルが演じているのですが、彼も見る度に同じ人とは思えないですね。やたら声が大きく、地位も名誉もチヤホヤも本当にすべてがまだまだ欲しい彼が失礼極まりない言動を繰り返し大騒ぎする姿はイライラしながらもなんだか…あれっ…憎めない?それはビリー・ジーンもしっかりと把握しており、ボビーについては彼はただのピエロ、本当の敵は…と発言していたシーンが印象的でした。

彼女のラブロマンスも見逃せません、お相手のあの子は相当な小悪魔だったぞー ドキドキしちゃった!

2018年7月6日金曜日

ブリグズビー・ベア(Brigsby Bear)

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( 監督: デイヴ・マッカリー キャスト:カイル・ムーニー、マーク・ハミルなど )

主人公のジェームズは、両親と3人暮らし。外の世界と遮断された小さなシェルターで暮らし、週に一度届く教育ビデオの「ブリグズビーベア」が彼のすべて。夢中になって何度もビデオを見返し、ファンが集まるフォーラムにもせっせと投稿を欠かさない。ブリグズビーで頭いっぱいのジェームズを両親は少し心配しつつも、繰り返される規則正しい平穏な日々。
そんなある日、ジェームズの両親はジェームズを25年前に誘拐し、監禁していたとして逮捕されてしまう。本当の家族とともに新しい生活を始めるジェームズ。今まで知らなかったことを知り、初めてのことをたくさん体験する。お友達とも出会う。そうして、彼がずっと思いを馳せていた、ずっとずっと「やりたい」と思っていたことに向けて動き出します!

あらすじとしてはこのような感じなのですが、この映画は本当にあらすじでは追いつけない軽やかな足取りでびゅんびゅん走り回ります。友情、好きという気持ち、それを他人と共有すること、そして自分でものを作ること、人生においての素晴らしいことがたくさん起きます。それらは、ジェームズ自身がずっと持っていたもので、そして改めて世界に求めたから形になったことだと思います。

ジェームズはあっけらかんと初対面の人にも「僕の両親は僕を誘拐したけど、それでも彼らはクールだと思うなあ」と話します。刑事さんが神妙な面持ちで「彼らは君を触ったの…?」と質問した時にも、ジェームズはうなずきながらも、それに続くのは拍子抜けしてしまうような答えです。事件の概要だけを知った時に私たちが抱くイメージをひょいと飛び越え、とても自由に生きるジェームズの姿にわたしはまた新しいことを教わりました。
ジェームズの本当の両親の気持ちを考えると、起きてしまったことは決して許されることではありません。(だからこそ彼の本当の両親がする勇気ある決断には頭がさがる思いです)ジェームズを誘拐した二人はとても罪深く、守ろうとした生活は歪んだものです。それでも、ジェームズが心底ブリグズビーベアを愛し、夢中になり、それを他人と分かち合いたいと願い、自分でも作ることに踏み出すことを清々しいほどにやってのけるジェームズを見ていると、観ているわたしたちとしてはなにも裁く必要はないんだと感じます。

お父さんにはじめて連れていってもらったキッラキラの映画館、はじめてのパーティーでのドンチャン騒ぎ、はじめての友達との宝物みたいな会話、本当にだいすきなシーンでギューギューに詰まった映画です。ジェームズのとるまっすぐな行動や言葉すべてから彼の魅力が伝わります。初めてできる友達、スペンスの、教科書に載っていてほしいくらいの友達っぷりにも心打たれますがわたしは刑事さんが初めてジェームズに「僕は君の友達だよ」とした自己紹介と、彼に友情の証として差し出したコーラが忘れられません。それにしてもジェームズは、どこにいってもすぐにお友達ができて、すてきでしたね。周りの人々はうっとりするほどみんな優しいのですが、ジェームズが引き出してるようなところもあるんだろうなと感じました。

ジェームズが鼻息荒くブリグズビーベアについての感想を書き残していたように、わたしも必死に大好きな映画の絵を描いています。

2018年6月21日木曜日

レディ・バード (Lady Bird)

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今をときめくまくっている監督のグレタガーウィグと私はほぼ同じ歳。
場所は違えど、同じ時代に生まれ育った彼女の表現するものには、
「同じこと考えてた!」と心が重なる瞬間をとても多く感じてしまいます。
特に根っから鈍臭いけど取り繕わない、という人柄を
演じている時の彼女が私は大好きです!
まるで大切な友人を見ているかのような気持ちになります。

今作は彼女の故郷サクラメントに向けたラブレターかのような
とても可愛らしくて美しい青春フィルム。
映画の中で起きる出来事に実話は無いとのことですが、
精神的なこととしては彼女の中で生きていた思いのように感じました。

高校卒業を間近に控えた主人公のクリスティンは
本当の自分はこんなものじゃない…!と言わんばかりに
自分に「レディ・バード」と名前をつけます。
自分の名前を記入する欄には必ずレディ・バードと書き、
誰かに「クリスティン」と呼ばれた際には必ず
「レディ・バードですけど?」と訂正します。
そして彼女の周りの人々はそれにきちんと付き合ってくれます。

え、めっちゃ優しい。と思いました。

彼女がブツブツ文句を言っている「この世界」というものは
とても優しく、彼女を見守ってくれている場所でした。
そのありったけの優しさの中、「ハイスクール最後の一年」という
あまりに特別な時間がみずみずしく、スクリーンにめいいっぱい広がります。

とはいえ!

ほんと〜に何度も母親(困ったちゃん)と衝突してしまったり
家族みんなで乗り越えなくてはならない事柄も多く、
当の本人はとっても大変そう。
大好きなお友達とのすれ違いや、しょーもない男に
(こいつはどこでも分厚い本を読んでいる)夢中になってしまったり。
でも全ての経験から逃げないレディ・バードはめちゃくちゃ素敵で、
彼女の青春の日々は羨ましくなってしまうほどに輝いていました!

あとレディ・バードの部屋、可愛かったなあ。




私も高校生の時にプロムを経験したのですが、
もうあんまり思い出したくない…としか思えなくて、
結果 今や本当にあまり思い出せないくらいです ハハハ

2018年6月10日日曜日

サファリ(SAFARI)


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元町映画館で開催された「サファリ」の試写会へ行ってきました。

アフリカで合法的に行われている「トロフィーハンティング」の
実像を追ったドキュメンタリーです。
ハンティングに関わる人間たちにスポットを重点的に当てた作りでした。

数年前にハンティングクラブ所属のアメリカ人ハンターが
自身のFacebookに仕留めたライオンの写真をアップしたことによって
世界中から大きな批判を呼び、このような『娯楽』が
存在することを私自身も初めて知りました。

映画のパンフレットにトロフィーハンティングの現状について
詳しく記載されていました。映画と合わせてこちらも目を通すと、
より見えてくることがあります。
ただ読むほどに本当になんとも言えない気持ちになります。

ドキュメンタリー内では、多くのインタビューシーンが含まれていました。
ハンティングを楽しんでいる人々は、どのようなことを語るのだろう?
誰もがきになるところだと思います。
私はその言葉を聞けば聞くほどに「何を言ってるんだ」となってしまいました。
言葉の意味そのものではなく、なぜその言葉を選んで発しているのか、
それが本当によくわからなかったです。
ただ、ときどき、自分たちのやっていることの正しさを主張する言葉の合間に、
ジレンマも感じているような様子も伺えます。

インタビューだけでなく実際のハンティング映像と、
狩られた動物たちの解体作業のシーンもじっくりと見ることができます。
動物を仕留めた後に、喜び、ハグをし、お互いを称え合う姿。
これには大変驚きました。こういうリアクションなのか。
そして時折見せる、ハンティングのマナーらしき動作。
施設で働く現地のアフリカ人の、素早い解体作業。

映画そのものは強いスタイルを感じさせるものだと思いました。
監督の意図的な画作りが見受けられます。
ここには正直好みがあるかなと感じました。
これが人間と支配欲と、終わることの無い搾取の図なのか。
まいったなという気持ちです。

2018年6月4日月曜日

15時17分、パリ行き (The 15:17 to Paris)

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実際に劇場で観たのは3月、
この記事を書いているのは6月のはじめですが…
今のところ、これが私の2018年ベスト!と
鼻息荒く語り散らかすぐらいに大好きな作品です。

クリントイーストウッドが大好きで、彼が監督した作品はすべて
この10年はいそいそと劇場に足を運んで観にいってます。
去年は「ハドソン川の奇跡」、ほんとうに素晴らしかったですね。
これからも烈火のごとくどんどん映画を作ってほしいです…

今回は2015年に起きたタリス銃乱射事件を映画化、
という前情報のみだけで観に行きました。
今回は俳優さんたちみんな初めて観る人だなあ、
なんて思っていたぐらい何も知らなかったので
ラストの「ご本人登場〜!」的なシーンでも
さっきまで映画でずっと観ていた3人が
ニコニコとしていたのでものすごくびっくりしました笑

実際の事件を、本人でキャスティング、という
ものすごくコンセプチュアルにも感じてしまうのですが
たぶんこの映画における要素としては
おそろしくシンプルなことなのだとも思います。

映画の序盤は後に事件を未然に防ぐこととなる
少年3人の出会いと友情についてとても丁寧に描かれます。

少年の母親たちが担任の先生から呼び出されるところから始まります。
呼び出しの内容としては、少年たちに問題があるということ。
投薬などの治療を勧めるということ、さらには
話し合いがエスカレートしてしまった結果なのですが
シングルマザーの子供には問題が起きやすい、
という心無い発言まで出てくる始末。
なんだこの先生…と、
観ているこちらもとても苛立ってしまうシーンでした。

ですが映画を観終わった後にそういえばあの担任は
あんなこと言ってたなあ…と思い返したときに
少年たちの誇り高い人生を感じ、涙が溢れてきてしまいました。

他にも子供に寄り添わない教師が何人も出てきたり、
少年たちの間に別れもありました。
大きくなった少年は自分が何をしたいのかわからず
ただ時間を持て余すような生活をしてしまった時期もありました。
その後偶然が重なり、憧れの気持ちを思い出し
一念発起して夢を叶えるために必死に努力をするのですが
憧れの場所が無残にも遠のいてしまう瞬間が何度もありました。

そんな人生の出来事すべてが物語を紡ぎ、
全てを受け入れながら自分の出来ることを
探し続けた少年たちの心を輝かせました。

これは旅番組なのかな?となってしまうヨーロッパ旅行シーンも、
本当に愛しい気持ちでいっぱいになるので大好きです。

そして事件のシーンですが、
負傷した乗客に対して適切な処置を行いながら
「僕もカリフォルニア出身だよ、いつか一緒にビールを飲もう!」と
声をかけてる様子にも胸がいっぱいになりました。
そして彼のこの怪我に対して正しい処置の知識は、
落ちこぼれながらも何度も実習を重ね、身につけたものでした。

明るく正義感があり礼儀正しく、楽しくてかっこいい。
わたしが大好きなアメリカの人々だなあとしみじみ感じました。

こんな気持ちになれるなんて、本当に幸せ。
私は映画が大好きです!

2018年4月15日日曜日

勝手にふるえてろ ファンブック 絶滅したドードー鳥編




お知らせです。

伊藤聡さんが作られた「勝手にふるえてろ」の同人誌に
表紙やカットイラストを描きました。

この映画をまた観たくてたまらなくなる、
とても素敵な一冊になっています。
参加できたことを嬉しく思います。

同人誌の通販や内容の詳細はこちらから

2018年3月15日木曜日

スリー・ビルボード (Three Billboards Outside Ebbing, Missouri)

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(監督: マーティンマクドナー キャスト:フランシスマクドーマンドなど)

今月行われたアカデミー賞では、
主演女優賞と助演男優賞を受賞しましたね。

アメリカのミゾーリ州にあるエビングという架空の町が舞台。

映画が始まるとまず、濃い霧の中に立つ、
みっつのビルボードが映ります。
ふる〜い、オムツでしょうか、
赤ちゃん用の何かの商品の広告が貼ってあります
色あせ、ビリビリに剥がれて、もうボロボロです。
けれどそんなビルボードたちが、まるで何かの意思があるかのような
お互いになにかを話し合ってるような、
カメラはそんな不思議な写し方をします。
そして入ってくるタイトル。
んぁ〜ああ〜…映画だなぁ〜…と全身で感じることのできるオープニングです。

そこから始まるミルドレッドの戦いの日々。
怒りに燃えまくっています。
その様子を見ていると心がヒリヒリとします。
(ところどころ彼女のしでかすことは笑えます)
戦う相手は町の警察署、名指しをするのは責任者として署長のウィロビー。
そしてウィロビーの隣には、彼を慕う乱暴者のディクソン。

オープニングにうっとりさせられ、
生きているとしっかり信じられるキャラクターたちの
生き様をあらゆる言葉、視線、行動で見せつけられてるうちに
「この人はこんな人間だし、こういう立ち位置、役割だな」とか
「この出来事が起きてからの〜こういうカタルシス〜」など
自分の中にある映画はこういうものだという
決めつけの枠内で見はじめてしまいます。

ですが、人間や人生とは全くそういうことではない。
うんざりするほどに思い通りにいかず、全く思ってみなかった出来事に、
めちゃくちゃに傷つけられるし、もうダメだと思っていたところ救われる。
そして人は変わる、変わらない、変わる。
そういうことを、ものすごいインパクトで思い知らされる映画でした。

サムロックウェルのディクソンという人間の
表現が本当に素晴らしくて私は途中のシーンで
世界をひっくり返されるような思いをさせられました。

あと、ケイレブランドリージョーンズ…!
フワフワしてそうで、かなり強いハートを持った行動は、
見るもの全員に大きな印象を残す演技だったのではないでしょうか!
口が大きく、色素が薄くてそばかすが美しい、
簡単にいうとグッドルッキングガイですね
これから要チェックですわネ