2018年12月30日日曜日

2018年 映画まとめ




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2018年に観た映画は86本でした。ほとんどが新作、ほとんどが映画館での鑑賞でした。去年が54本だったのでだいぶ増えましたね!ウレピー

順不同ですが今年のお気に入り10本と、ベスト!というのを選んでみました。誰にも頼まれてないのに、勝手に悩みまくる恒例の作業ですね。ベストはクリント・イーストウッド監督作品の「15:17、パリ行き」です。気になったのでフイにrottoentomatoesで確認してみたところ、めーっちゃ点数低いですね!びっくり。でも私にとっては今年のベストだもんね、激しく感動しました。

忘れられないセリフというのも、「15:17、パリ行き」のクライマックスシーンから選びました。こういった予定や出来事の中で、生きているんだなと思いました。ワタシ号泣、号泣でした。

毎年、どんどん映画を好きになっていきます。来年もたくさん観れますように。

2018年12月29日土曜日

「THIS YEAR’S GIRL 彼女に夢中!!」2月号


お知らせです。

京阪神エルマガジン社「SAVVY」2月号(12/23/2018発売)カルチャページの映画コーナーの「THIS YEAR’S GIRL 彼女に夢中!!」のイラストカットを描かせていただきました。第7回は「アリー/スター誕生」主演のレディー・ガガです。ガガ様です。

私はオリジナルの「スター誕生」は観ておらず…というよりも、今回の「アリー」公開にあたって『オリジナルがある』ということすら知らなかったです。そんな無知な私でも「どこかで聞いたことある話しだな」という感想を抱いてしまうほどに、何度も形を変えながらも語られる、人間関係において普遍的な物語でした。二人がどのように出会い、どのような関係になっていくかが全てわかってしまっているほどでした。けれども私はスクリーンに釘付けでした。

世界のトップスターであるガガ様の「こんなステージでアタシ…歌えないヨ!」と動揺する表情をアップでまじまじと見守れるのですがどう見ても、本当にしか見えない。アタシ、歌うの?歌わないの?歌うの?やっちゃう?無理だよ!歌う!?と気持ちが激しく揺れ動くその振動まで感じれるほどの臨場感でした。

今作で初監督というブラッドリークーパー、企画を師匠であるクリントイーストウッドから引き継いだとのことです。主演はガガ様がいい、と決めたのもブラッドリーらしいです。すごい先見ですよね。そして数年かけてギターと歌の練習も重ねたのだとか…こういうハリウッドスター達のコツコツと努力を重ねたエピソードは毎回聞くたびに尊敬の気持ちが膨れ上がってどうにかなっちゃいそうな気分になります。

そんなブラッドリー、本当に素晴らしい演技で終始見入ってしまいました。大人で、人気者で、いろんなことを経験していて、めちゃくちゃに色っぽく、激しく脆くてとても傷ついている、すごく優しい人…という佇まいが溢れ出てきていました。そして彼が表現する「落ちぶれ」という状態には映画だということを忘れ、ショックをうけるほどでした。彼の周りに集まる人との対話のシーンもどれも印象的で、兄との関係や、彼の家族に対する思いを感じれる時、非常に切ないです。

知っている物語だけど、こんな気持ちになるなんて知らなかった。というような気分です。ラストのアリーの歌う姿を観ながら、日本で歴史に残るような特大ヒットしたラブストーリーといえば、「タイタニック」ですが、タイタニックような、大勢の人の心に届く映画になるんじゃないだろうかと考えていました。しかし今年はボヘミアンラプソディ人気がまだまだすごいですね。映画館が賑わうのは、大好きなタイプの祭りです。

2018年12月13日木曜日

パッドマン 5億人の女性を救った男 (Pad Man)

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試写会にて「パッドマン 5億人の女性を救った男」を拝見しました。

現代のインドにおいて生理用品の普及率は、この物語の始まりの時点ではナント12%(!)ととても低く、本作の主人公ラクシュミの妻も例外ではありませんでした。結婚したての愛する妻はギョっとしてしまうほど使い古した布でなんとかやり過ごしながら生理期間中を耐えているような状況でした。理由としては市販で売られている生理用品はあまりにも高価であったからです。

自身の家族を幼い時になくし、学校にも行かなかったラクシュミにとって、結婚をして初めて女性がこのような方法を選んでいることを知り、それにについてとても真っ当に「おかしい」と思ったのです。しかし、女性の身体のメカニズムである生理について少なくともラクシュミが住んでいる地域ではそれについて話題にすることも非常にタブー視されており、薬局でもまるで生理用品は闇市で売買している商品かよ!とツッコミをいれたくなるほどの扱いでした。

ラクシュミは、「知らない」という武器を非常に素直に使います。どう考えても、それが世の常だったとしても、僕はおかしいと思う!という疑問を行動力へと変えていきます。そして、ラクシュミはあることについても、とってもよく「知って」います。「知らない」と「知ってる」ことをただひたすら一途に追いかけ、運命が彼を待つ未来へと彼はいろんな縁をつなげていくのです。

ラクシュミ、すっばらしいのですが、彼はあまりに一途であまりにひたむきです。オイオイオ〜イ!気持ちはわかるがそれはアカンて!ということにも嬉々として取り組みます。シュンとする彼の表情を見てるととても心が痛むと同時に「ホレみたことか…」とも思ってしまいます。そんな彼のドタバタを救うのは知識、インターネット、そして女神!(女神役のソーナム・カプール、本当に美しい)

そして何よりもラクシュミが英語でスピーチをするシーンがあるのですが、これが本当に素晴らしかったです。言葉は、やはり学者や研究者でないかぎり、学んだ上で絶対に自分の方法でいいので「使う」ものです。そのことについて本当によくわかっているラクシュミ。彼の飾らない人柄と聡明さがとてもよく伝わってきました。

余談ですが、縁あって今年から英語を教える仕事を始めました。それを通してたくさんの頑張っている生徒たちに出会いました。そこから触発され、私自身も韓国語をなんとかわかるようになりたくて、勉強している身でもあります。こういった事からこのシーンには大きな勇気をもらいました。新しい言語をがんばって勉強している全ての人に見てもらいたいです。

ラクシュミには実在のモデルがいて、その方のTEDでのスピーチも実際に見ることができます!映画同様、とてもチャーミングな方でした。