2018年6月21日木曜日

レディ・バード (Lady Bird)

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今をときめくまくっている監督のグレタガーウィグと私はほぼ同じ歳。
場所は違えど、同じ時代に生まれ育った彼女の表現するものには、
「同じこと考えてた!」と心が重なる瞬間をとても多く感じてしまいます。
特に根っから鈍臭いけど取り繕わない、という人柄を
演じている時の彼女が私は大好きです!
まるで大切な友人を見ているかのような気持ちになります。

今作は彼女の故郷サクラメントに向けたラブレターかのような
とても可愛らしくて美しい青春フィルム。
映画の中で起きる出来事に実話は無いとのことですが、
精神的なこととしては彼女の中で生きていた思いのように感じました。

高校卒業を間近に控えた主人公のクリスティンは
本当の自分はこんなものじゃない…!と言わんばかりに
自分に「レディ・バード」と名前をつけます。
自分の名前を記入する欄には必ずレディ・バードと書き、
誰かに「クリスティン」と呼ばれた際には必ず
「レディ・バードですけど?」と訂正します。
そして彼女の周りの人々はそれにきちんと付き合ってくれます。

え、めっちゃ優しい。と思いました。

彼女がブツブツ文句を言っている「この世界」というものは
とても優しく、彼女を見守ってくれている場所でした。
そのありったけの優しさの中、「ハイスクール最後の一年」という
あまりに特別な時間がみずみずしく、スクリーンにめいいっぱい広がります。

とはいえ!

ほんと〜に何度も母親(困ったちゃん)と衝突してしまったり
家族みんなで乗り越えなくてはならない事柄も多く、
当の本人はとっても大変そう。
大好きなお友達とのすれ違いや、しょーもない男に
(こいつはどこでも分厚い本を読んでいる)夢中になってしまったり。
でも全ての経験から逃げないレディ・バードはめちゃくちゃ素敵で、
彼女の青春の日々は羨ましくなってしまうほどに輝いていました!

あとレディ・バードの部屋、可愛かったなあ。




私も高校生の時にプロムを経験したのですが、
もうあんまり思い出したくない…としか思えなくて、
結果 今や本当にあまり思い出せないくらいです ハハハ

2018年6月10日日曜日

サファリ(SAFARI)


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元町映画館で開催された「サファリ」の試写会へ行ってきました。

アフリカで合法的に行われている「トロフィーハンティング」の
実像を追ったドキュメンタリーです。
ハンティングに関わる人間たちにスポットを重点的に当てた作りでした。

数年前にハンティングクラブ所属のアメリカ人ハンターが
自身のFacebookに仕留めたライオンの写真をアップしたことによって
世界中から大きな批判を呼び、このような『娯楽』が
存在することを私自身も初めて知りました。

映画のパンフレットにトロフィーハンティングの現状について
詳しく記載されていました。映画と合わせてこちらも目を通すと、
より見えてくることがあります。
ただ読むほどに本当になんとも言えない気持ちになります。

ドキュメンタリー内では、多くのインタビューシーンが含まれていました。
ハンティングを楽しんでいる人々は、どのようなことを語るのだろう?
誰もがきになるところだと思います。
私はその言葉を聞けば聞くほどに「何を言ってるんだ」となってしまいました。
言葉の意味そのものではなく、なぜその言葉を選んで発しているのか、
それが本当によくわからなかったです。
ただ、ときどき、自分たちのやっていることの正しさを主張する言葉の合間に、
ジレンマも感じているような様子も伺えます。

インタビューだけでなく実際のハンティング映像と、
狩られた動物たちの解体作業のシーンもじっくりと見ることができます。
動物を仕留めた後に、喜び、ハグをし、お互いを称え合う姿。
これには大変驚きました。こういうリアクションなのか。
そして時折見せる、ハンティングのマナーらしき動作。
施設で働く現地のアフリカ人の、素早い解体作業。

映画そのものは強いスタイルを感じさせるものだと思いました。
監督の意図的な画作りが見受けられます。
ここには正直好みがあるかなと感じました。
これが人間と支配欲と、終わることの無い搾取の図なのか。
まいったなという気持ちです。

2018年6月4日月曜日

15時17分、パリ行き (The 15:17 to Paris)

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実際に劇場で観たのは3月、
この記事を書いているのは6月のはじめですが…
今のところ、これが私の2018年ベスト!と
鼻息荒く語り散らかすぐらいに大好きな作品です。

クリントイーストウッドが大好きで、彼が監督した作品はすべて
この10年はいそいそと劇場に足を運んで観にいってます。
去年は「ハドソン川の奇跡」、ほんとうに素晴らしかったですね。
これからも烈火のごとくどんどん映画を作ってほしいです…

今回は2015年に起きたタリス銃乱射事件を映画化、
という前情報のみだけで観に行きました。
今回は俳優さんたちみんな初めて観る人だなあ、
なんて思っていたぐらい何も知らなかったので
ラストの「ご本人登場〜!」的なシーンでも
さっきまで映画でずっと観ていた3人が
ニコニコとしていたのでものすごくびっくりしました笑

実際の事件を、本人でキャスティング、という
ものすごくコンセプチュアルにも感じてしまうのですが
たぶんこの映画における要素としては
おそろしくシンプルなことなのだとも思います。

映画の序盤は後に事件を未然に防ぐこととなる
少年3人の出会いと友情についてとても丁寧に描かれます。

少年の母親たちが担任の先生から呼び出されるところから始まります。
呼び出しの内容としては、少年たちに問題があるということ。
投薬などの治療を勧めるということ、さらには
話し合いがエスカレートしてしまった結果なのですが
シングルマザーの子供には問題が起きやすい、
という心無い発言まで出てくる始末。
なんだこの先生…と、
観ているこちらもとても苛立ってしまうシーンでした。

ですが映画を観終わった後にそういえばあの担任は
あんなこと言ってたなあ…と思い返したときに
少年たちの誇り高い人生を感じ、涙が溢れてきてしまいました。

他にも子供に寄り添わない教師が何人も出てきたり、
少年たちの間に別れもありました。
大きくなった少年は自分が何をしたいのかわからず
ただ時間を持て余すような生活をしてしまった時期もありました。
その後偶然が重なり、憧れの気持ちを思い出し
一念発起して夢を叶えるために必死に努力をするのですが
憧れの場所が無残にも遠のいてしまう瞬間が何度もありました。

そんな人生の出来事すべてが物語を紡ぎ、
全てを受け入れながら自分の出来ることを
探し続けた少年たちの心を輝かせました。

これは旅番組なのかな?となってしまうヨーロッパ旅行シーンも、
本当に愛しい気持ちでいっぱいになるので大好きです。

そして事件のシーンですが、
負傷した乗客に対して適切な処置を行いながら
「僕もカリフォルニア出身だよ、いつか一緒にビールを飲もう!」と
声をかけてる様子にも胸がいっぱいになりました。
そして彼のこの怪我に対して正しい処置の知識は、
落ちこぼれながらも何度も実習を重ね、身につけたものでした。

明るく正義感があり礼儀正しく、楽しくてかっこいい。
わたしが大好きなアメリカの人々だなあとしみじみ感じました。

こんな気持ちになれるなんて、本当に幸せ。
私は映画が大好きです!

2018年4月15日日曜日

勝手にふるえてろ ファンブック 絶滅したドードー鳥編




お知らせです。

伊藤聡さんが作られた「勝手にふるえてろ」の同人誌に
表紙やカットイラストを描きました。

この映画をまた観たくてたまらなくなる、
とても素敵な一冊になっています。
参加できたことを嬉しく思います。

同人誌の通販や内容の詳細はこちらから

2018年3月15日木曜日

スリー・ビルボード (Three Billboards Outside Ebbing, Missouri)

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(監督: マーティンマクドナー キャスト:フランシスマクドーマンドなど)

今月行われたアカデミー賞では、
主演女優賞と助演男優賞を受賞しましたね。

アメリカのミゾーリ州にあるエビングという架空の町が舞台。

映画が始まるとまず、濃い霧の中に立つ、
みっつのビルボードが映ります。
ふる〜い、オムツでしょうか、
赤ちゃん用の何かの商品の広告が貼ってあります
色あせ、ビリビリに剥がれて、もうボロボロです。
けれどそんなビルボードたちが、まるで何かの意思があるかのような
お互いになにかを話し合ってるような、
カメラはそんな不思議な写し方をします。
そして入ってくるタイトル。
んぁ〜ああ〜…映画だなぁ〜…と全身で感じることのできるオープニングです。

そこから始まるミルドレッドの戦いの日々。
怒りに燃えまくっています。
その様子を見ていると心がヒリヒリとします。
(ところどころ彼女のしでかすことは笑えます)
戦う相手は町の警察署、名指しをするのは責任者として署長のウィロビー。
そしてウィロビーの隣には、彼を慕う乱暴者のディクソン。

オープニングにうっとりさせられ、
生きているとしっかり信じられるキャラクターたちの
生き様をあらゆる言葉、視線、行動で見せつけられてるうちに
「この人はこんな人間だし、こういう立ち位置、役割だな」とか
「この出来事が起きてからの〜こういうカタルシス〜」など
自分の中にある映画はこういうものだという
決めつけの枠内で見はじめてしまいます。

ですが、人間や人生とは全くそういうことではない。
うんざりするほどに思い通りにいかず、全く思ってみなかった出来事に、
めちゃくちゃに傷つけられるし、もうダメだと思っていたところ救われる。
そして人は変わる、変わらない、変わる。
そういうことを、ものすごいインパクトで思い知らされる映画でした。

サムロックウェルのディクソンという人間の
表現が本当に素晴らしくて私は途中のシーンで
世界をひっくり返されるような思いをさせられました。

あと、ケイレブランドリージョーンズ…!
フワフワしてそうで、かなり強いハートを持った行動は、
見るもの全員に大きな印象を残す演技だったのではないでしょうか!
口が大きく、色素が薄くてそばかすが美しい、
簡単にいうとグッドルッキングガイですね
これから要チェックですわネ

2018年3月12日月曜日

デヴィッド・リンチ アートライフ (David Lynch : The Art Life)

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元町映画館で開催された
「デヴィッド・リンチ アートライフ」の試写会へ行ってきました。

「インタビューでは心を開かない」ことで有名とのことですが、
カメラの前で語る彼はとてもリラックスしていました。
制作してる姿もたくさんみれます。ちょっとイラチな姿にフフっとなります。
あと娘が天使のようにかわいいのですが、
二人で一緒に粘土遊びなどしているデヴィッドほんとーにあどけない。

自身の人生を振り返りながら話す彼を見ながら、
とても正直に話す人なんだな…と思いました
あまりに純粋な言葉たちに、思わず笑ってしまうほど。
「過去がアイディアをいろどる」という言葉から始まり、
彼の人生と作品の鏡合わせの様子を本当にじっくりと知ることができました。
彼の表現は、すごく信頼できる。という気持ちになります
感心するほどにまじめで丁寧な作りのドキュメンタリーでした。
あとカメラが映し出す絵的な語りもとっても美しい!

学生時代のエピソード、イイハナシばっかりでしたね。
なんせデヴィッド本人のあけすけに話す感じがすっごくいい
「イレイザーヘッド」を撮っていたときのことを話しながら
最後に言葉を失うような流れを、目が醒めるような気持ちで見ていました。

パンフレットに書いてあったのですが、
この映画の資金集めにはキックスターターを利用したとのこと。
出資者たちは映画を楽しみにするデヴィッドのファンなので、
映画の撮影がちゃんと進んでいるかのチェックが
非常に厳しかったという苦労話がめちゃくちゃ面白かったことや
監督のインタビュー、高橋ヨシキさんのすばらしい解説など
とても読み応えのある一冊でしたのでオススメです!

2018年2月2日金曜日

バーフバリ 王の凱旋 (Baahubali 2: The Conclusion)

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神戸国際松竹 で 「バーフバリ 王の凱旋」を観ました。

世間ではテンションが全く普通ではない前評判に溢れかえっていますよね。
それにつられて、1を見逃してはいるのだけど映画館へ駆け込んできました。
そんな私みたいな人のために前作のあらすじから始まる本編。
あらすじの時点で爆発する面白さに早くも圧倒されました

とにかくバーフバリがすごい、本当にすごくて私たちは
本編開始早々に彼にひれ伏しちゃう。
そのすごさを説得するために起きるできごとの数々、
ほんと〜にしびれちゃう、もうたまらん、
見たことない事ばかり起きてお祭り騒ぎが止まりません。
そんな無茶な力技のオンパレードなのですが決して乱暴ではなく、
(どうにかなってしまうくらい面白いのですが)
品良く感じるのはもうこの映画の土台にあるのが
誠実さであるということからなのだと思います。
あとはバーフバリというキャラクターの…品格ゆえですよね!

いろんな制約や決まり事を取っ払って、
のびのびと物語が展開していくのと同時に
お約束でしかない表現も素晴らしいです。
誰かが焦ると「焦った音楽」が大音量で流れ、
みんなが焦るとその「焦った音楽」が人数分大音量で流れます。
面白すぎるのでやめてほしいと思いました
もうわかったから!

おもしろい、めちゃくちゃだ、としか言ってませんが
家族内でこじれてしまう関係性と2世代にわたる
その確執がピークに向かって集約されていく様子など
とてもわかりやすく伝わってきて見応えタップリです

ただ、その正しさを信じられてきたシヴァガミのわりと
私情をはさみまくってる判断については
前はもっと立派だったのかなあ、とか
余計なお世話なこと考えたりしちゃいました。

関西では塚口サンサン劇場にて前作の「バーフバリ 伝説誕生」
も特別上映をするとのことなので、観にいっちゃうぞー

2018年1月24日水曜日

キングスマン:ゴールデンサークル (Kingsman:The Golden Circle)


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OSシネマズ 神戸ハーバーランドキングスマン:ゴールデンサークルを観ました。

(監督:マシューヴォーン キャスト:タロンエガートン、コリンファースなど)

前作のキングスマンは、若者の成長の物語でした。

コリンファース演じるハリーが荒れた生活を送っていた
タロンエガートン演じるエグジーを導いていくその過程で
二人で交わすやりとりやハリーの大事にしてきた思いや美学、
エグジーが変わっていく様子は本当に心を打たれるものがありました。
タロンエガートンはこの映画で初主演!(というかほぼ初出演)
という状況にも観客として勝手に彼の役者としての運命を
感じてしまわざるをえませんでした。
物語の核に付随したとても素敵なファッションにシュっとした美術、
おちゃめなキャラクターたち、はっちゃけた演出、
ちょいグロ感などがイキイキと輝いて見えたのです。

まだまだ続いていけるような余韻をしっかりと残した前作だったので、
続編の知らせには心踊りましたし、ええ、なによりも、
チャニングテイタムさまが…参加なさるというじゃないですか…
トレイラーからその良い男オーラが画面を充満、
英国紳士?知るかよ アメリカングッドルッキングガイがかますぜ!という
出で立ちにわたし大興奮。公開を心待ちにしておりました。
(ところでなんでハリーもばっちり出てるのかな)

結果、見事にガッカリ…というかお預け状態をくらってしまうはめに。トホホ

今作のキングスマンは、そのアクションシーンのさらなるハデさや
わるふざけ感のレベルアップ、VFXのパワーアップ、
いろいろ見応えをちりばめてはいるのはとってもわかるのですが
前作にわたしが感じたキングスマンとしての精神性…
というところに重きを置いてないので
(というかエグジーが随分成長しきっているのでね、
その要素を繰り返せないのはわかりますし立場が逆転して
ハリーを心配する…という様子も加えたりしているのですが
この仕組みにも観客としてどうにも納得しきれない)
気持ちをグっと掴まれることないまま…という印象でした。

チャニングテイタムさまが大暴れする展開さえあれば、
ああチャニングテイタムさまがそのデニムのジャケットを
さっと脱ぎ捨てて軽快に踊り出す展開さえあれば…
(あの踊りはナシですナシ!)

2018年1月11日木曜日

勝手にふるえてろ



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2018年の映画始めはシネリーブル神戸「勝手にふるえてろ」でした!

(監督:大九明子 キャスト:松岡茉優、渡辺大知、北村匠海、石橋杏奈)

わたくしハロヲタですので松岡茉優さんってとてもイイ子…
ということは日々思っていましたが
この映画を観てますます彼女の魅力を思い知りました!

大げさで、臆病で、思い込みが激しいなんてものじゃなくて、
軽快に悪い言葉がするすると口から出てきて、
でもそんな中でも彼女の得意なことはとても輝いていて、
劇中はいつまでも松岡さんの演技を観ていられるきもちになる至福の時間でした。
そんな大変な困ったちゃんの松岡さん演じるヨシカは、
私たちにグンと距離を縮めてきた
2010年代のアメリじゃん〜!なんて思ってしまいました。

そんなヨシカに恋をする青年を演じた渡辺大知さんも
たいへん素晴らしいレベルのいい人なんだけどときめかない感が
とっても可愛らしくて、二人の心の通い合い、
すれ違いのすべてにこっちも一所懸命な気持ちでいっぱいになりました。

ヨシカが「本当にしたかったこと」に突進していく姿、
時に「こんなはずじゃなかった」と傷つく姿、
そして、世界がどんな風に彼女に応えていくかの全てが必見です!